海外進出コラムCOLUMN

アメリカ進出 (2)ファイナンス・税務関連

目次

アメリカでの会社設立に必要なファイナンス関連手続き

銀行間送金の方法:ACHとZelleの違い

アメリカの銀行送金には、「ACH(Automated Clearing House)」と「Zelle」が一般的です。どちらも銀行口座間の送金手段ですが、利用目的や利便性に違いがあります。

ACH(自動振替ネットワーク):ACHは低額決済を主に国内金融機関間で処理する電子ネットワークで、個別送金からバッチ処理まで可能です。手数料が低く、給与振込や定期支払いに適しています。

Zelle
Zelleは米国内の主要銀行によるデジタル送金ネットワークで、電話番号やメールアドレスを登録するだけで迅速な送金が可能です。即時送金が求められる取引に適しています。
(画像引用:Zelle)

Wire(ワイヤートランスファー)
Wireは国内外の銀行間で即時に大口送金を行うための手段です。ACHやZelleと比べて手数料が高めですが、迅速で安全な送金が必要な場合に多く利用されます。Wireは、送金額に制限が少ないため、主に高額取引や国際送金に適しています。

参照元: ACHとZelleの違い(Modern Treasury)

銀行発行のパーソナルチェックの取得

アメリカでは小切手が広く利用され、銀行口座開設と同時に小切手の発行が可能です。小切手は、クレジットやキャッシュに次ぐ支払い手段として、取引や支払いで重要な役割を果たしています。

法人設立後、銀行のパーソナルチェックを取得することで、支払いを安心して行えるため、多くの企業が利用しています。現地の銀行口座開設と併せて手続きするのが一般的です。

アメリカの確定申告(Tax Return)

アメリカで事業を行う際にはIRS(内国歳入庁)への確定申告が必須です。税務申告には連邦、州、地方自治体のレベルがあり、それぞれ税率や期限が異なります。

申告の期限

  1. 個人の場合
  2. 毎年4月15日が連邦の所得税申告期限ですが、延長申請により10月15日までの申告も可能です。

  3. 法人の場合
  4. 法人の申告期限は、決算期から3ヶ月後の月末です。具体的な期限は企業の決算期によって異なります。

参照元: 米国の確定申告制度(Wikipedia)
参照元: IRS(米国国税庁)

クレジットスコア(FICOスコア)とその重要性

クレジットスコアは、ビジネスや個人の信用力を数値で評価するシステムです。特に、アメリカでのオフィス賃貸やローン申請時には、信用力の指標として利用されます。

スコアの確認方法:TransUnion, Equifax, Experianから取得可能で、年に一度「Annual Credit Report」からスコアを確認できます。

良好なスコアを保つためには、支払い実績を良好に保つことがポイントです。

参照元: クレジットスコアに関する情報(Wikipedia)
参照元: アニュアルクレジットレポート(AnnualCreditReport.com)

DUNSナンバーの取得

DUNS(Data Universal Numbering System)は、企業の識別番号として、アメリカでの企業取引や信用評価で必須となる番号です。

DUNSナンバーは、特に政府調達や大手企業との取引時に求められるため、早めの取得をおすすめします。ダンアンドブラッドストリート社の公式サイトから申請可能です。

参照元: DUNSナンバーについて(Wikipedia)
参照元: ダンアンドブラッドストリート公式サイト(DUNSナンバー)

まとめ

アメリカでの法人設立や税務対応、金融取引を円滑に進めるためには、専門的な知識とサポートが必要です。Paradise Vision LLCでは、日本企業の円滑なグローバル展開を支援し、複雑な税務手続きや信用スコア管理、企業識別番号取得をサポートします。

アメリカ進出の第一歩を信頼できるパートナーとともに始めましょう。

※本記事の情報は記事執筆時点でのものであり、内容は随時更新される可能性があります。最新の情報や規制については、必ず関係機関の公式サイトをご確認ください。

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